ファイアーエムブレム外伝 研究所

FIRE EMBLEM  Side-story

バレンシアの梁山泊

外伝の謎
ジュダの呪力
バレンシアの梁山泊
第三の男・ギース
暗黒剣士・ブライ
 
 
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盗賊のほこら
 バレンシア大陸には各種様々な洞窟が点在し、そこには例外なくプレイヤーにとっての「敵」が住み着いている。中でもプレイヤーが最初に入るであろう洞窟、それが「盗賊のほこら」である。
 誰がそう名付けたかは定かではないが、確かに毎回盗賊が出現する。アルム達が何度掃討しても、再び入ると必ずまた現れる。
 だがそんなのはこの盗賊のほこらに限った事ではなく、全ての洞窟は再び入れば必ず敵が現れる。別段、不思議な事ではない。
 
モンスターにあらず
 本当にそうだろうか。確かに他の洞窟でも毎回敵が現れるが、それらは大抵の場合モンスターだ。ゾンビやマミー、スケルトン、そしてDゾンビといったアンデッド系が、倒した後に再び蘇った所で何も珍しくはない。また、ガーゴイルがコウモリの様に、洞窟内に何百匹と棲息していたとしても驚くには値しない。
 しかし盗賊は、いかにプレイヤーの敵とはいえ人間である。戦死した盗賊が時間を置いて蘇るワケではない。
 そう、彼らは仲間が何度倒されても、盗賊のほこらに集結し続けているのである。
 
霊場恐山
 盗賊のほこらの他にも、いわゆるモンスターではない「人間」が何度も現れる場所がある。最終章になっても人間が出現する場所、「恐山のほこら」だ。
 恐山のほこらにはモンスターも棲息しているが、人間も度々現れる。しかしほこらに現れる人間の内、9割近くが祈祷師、妖術師、魔女といった魔法使いである。また、伝説の妖術師と畏怖されるヌイババも、この恐山に自館を構えている。
 これはすなわち恐山のほこら、あるいは恐山自体が、リゲル帝国における霊験所的な性質を持っていると想像される。であれば、帝国各地から魔法使いが続々と集まって来るのも分かる話だ。
 ならば盗賊のほこらに盗賊が集まる事にもやはり何か意味があるはず。
 
盗賊達の聖地!?
 バレンシアに蔓延る盗賊を統べるのはギースである。そのため彼の砦には多くの盗賊が参集しており、第3章ではセリカ達に向かって続々と砦から出撃してくる。
 しかしそれもセリカの手によってギースの砦が落とされるまでのこと。一度陥落したギースの砦から盗賊が現れる事は永遠にない。
 だが盗賊のほこらは違う。何度制圧されようが、彼らの頭目ギースが死のうが、盗賊が現れなくなる事は絶対にない。物語が終幕に差し掛かる第5章においても、やはり盗賊は出現する。
 一体何が彼らをこの場所へと駆り立てるのか。やはり「ほこら」というだけあって、ここは盗賊達の聖地なのだろうか。あるいは、どうしてもこの場所を放棄する訳にはいかない理由でもあるのか。
 
バレンシアの特産物
 考えられるのは“天使の指輪”の存在である。ゲーム開始後において、当初から天使の指輪を所有するのはルドルフとカチュアのみ。だがカチュアはバレンシアの人間ではない。そもそもアカネイア大陸には存在しない天使の指輪を、なぜカチュアが持っているのだろうか。
 カチュアは妹エストが海賊に攫われた時、パオラと共に盗賊(海賊)と戦っている。恐らくは、その時倒した盗賊が落とした物を手に入れたのだろう。
 
レアメタルを守れ
 天使の指輪は運が40になる上、レベルアップ時にはパラメータが倍になるというレアアイテム。しかし上記の2人以外は、盗賊しか持つ事を許されていない。これは何を意味するのか。
 盗賊のほこらの内部には、天使の指輪の原石となる鉱脈が存在するのではないだろうか。その場所を盗賊だけが知っているとなれば、彼らのみが天使の指輪を持っているのも頷ける。だからこそ盗賊は、首領の消えたギースの砦ではなく、盗賊のほこらへと集まって来るのではないか。

 彼らは天使の指輪の極秘採掘権を守るため、口を堅く閉ざしてこの場所を死守し続けるのである。
 

記:2004年04月24日